家族の写真・動画を画質を落とさず共有する方法|NAS活用7ステップ
なぜLINEや一般クラウド共有では不満が出やすいのか
家族への写真・動画共有で最初に思いつく手段は、LINEやiCloud、Google Photosといった身近なサービスです。日常的な写真を数枚送る程度なら十分に機能しますが、高画質の写真や長尺動画を継続的に家族と共有する用途になると、いくつかの壁にぶつかります。
LINEで送れば画質は劣化する。iCloudやGoogle Photosのリンク共有は相手がアカウントを持っていないと面倒になる。大容量の動画はそもそも送信制限に引っかかる。
この問題に対する有力な解決策が、**自宅に設置するNASを家族専用の共有サーバーとして使う方法**です。中でもUGREEN NASは、スマホアプリからの操作性やリモートアクセス機能「UGREENlink」の手軽さから、ITに詳しくない家族を含む共有環境に適しています。

画質・長尺動画・整理性で不満が出やすい
家族共有で最も多い不満は「画質が落ちる」です。特にLINEは、送信時に写真・動画を自動圧縮する仕様になっています。
LINEの場合:
LINEで写真を送ると、デフォルト設定ではファイルサイズを抑えるために画質が圧縮されます。「オリジナル画質」を選択して送信することも可能ですが、受け取る側がその設定の存在を知らなければ、圧縮版をそのまま保存してしまいます。動画はさらに制約が厳しく、送信可能な長さは最大5分。運動会や発表会の動画を丸ごと送ることはできません。
加えて、LINEのトーク上に写真や動画を送った場合、一定期間(通常は30日程度)を過ぎるとサーバーから自動で削除され、再ダウンロードできなくなります。 アルバム機能を使えば保存期間の制限は回避できますが、アルバムには動画を保存できないという制約があります。
iCloud共有アルバム・Google Photosの場合:
Appleの「iCloud共有アルバム」は、写真を長辺2048ピクセルにリサイズして共有します。iPhoneで撮影した4032×3024ピクセルの写真は約半分の解像度に落ちるため、拡大するとオリジナルとの差が明確に分かります。動画も最大720p/15fpsに制限されるため、4K/60fpsで撮影した映像は大幅に劣化した状態で相手に届きます。
Google Photosの共有アルバムは、「元の画質」で保存していればオリジナル解像度を維持できますが、共有相手もGoogleアカウントを持っている必要があります。 ITに慣れていない祖父母世代にGoogleアカウントの作成とログインを求めるのは、現実的にハードルが高いケースが少なくありません。
整理のしにくさ:
LINEのトークに写真を送り続けると、過去の写真を探すのが困難になります。LINEのアルバムは1対1かグループ単位で使う形なので、家族ごとに見せる内容を細かく分けるというより、同じトーク内でまとめて共有する使い方が中心です。iCloudやGoogle Photosの共有アルバムは検索性がLINEよりは優れていますが、共有アルバム内の写真が増えるにつれて「どのアルバムに何が入っているか」の管理が煩雑になっていきます。
家族ごとに見せる範囲を分けにくい
家族共有では、全員に同じ写真を見せたいケースと、特定の相手にだけ見せたいケースが混在します。 たとえば、子どもの日常写真は祖父母にも見せたいけれど、夫婦間でだけ共有したい写真もある。兄弟家族それぞれの子どもの写真は、各家庭のプライバシーを守りながら管理したい。
LINEでこれを実現するには、共有先ごとにグループやトークルームを使い分ける必要があります。写真の数が増えると、「この写真はどのグループに送ったか」「あのグループには送っていないか」を管理するのが面倒になり、結局すべてを家族全体のグループに送ってしまう、というパターンに陥りがちです。
iCloudやGoogle Photosの共有アルバムでも、アルバムごとに共有メンバーを設定することは可能です。ただし、アルバム数が増えると管理が複雑になりますし、共有アルバムへのアクセス権限は「見られる/見られない」の二択で、「見られるけどダウンロードはできない」「一定期間だけ見せたい」といった細かい制御には対応していません。
家族が多い場合や、共有する写真の用途が多様な場合ほど、既存のサービスでは「ちょうどいい共有範囲」を設計するのが難しくなります。
サブスク費用や容量増加が積み上がる
クラウドストレージを家族共有の基盤として使い続ける場合、容量の問題は時間とともに必ず大きくなります。
iCloudの無料枠は5GB、Google Photosは15GB(Googleアカウント全体で共有)。4K動画やLive Photosを日常的に撮影していると、無料枠はすぐに埋まります。有料プランにアップグレードした場合の年間コストは以下のとおりです。

| サービス | 200GBプラン | 2TBプラン |
|---|---|---|
| iCloud | 年間5,400円 | 年間18,000円 |
| Google Photo | 年間3,800円 | 年間13,000円 |
家族共有で使う場合、1人分のストレージだけでは足りなくなることも珍しくありません。夫婦でそれぞれ2TBプランを契約すると、年間で26,000〜36,000円。5年間で13万〜18万円のコストになります。
さらに、クラウドサービスのサブスクリプションは解約した瞬間にストレージが使えなくなるという特性があります。契約を維持し続ける限り料金が発生し、やめたらデータを別の場所に移すか削除するかの判断を迫られます。
「今はまだ無料枠で足りている」という人も、家族の写真・動画データは年々増え続けます。数年後のデータ量を見越して保存先を選ぶなら、ランニングコストが固定されている仕組みのほうが、長期的な計画を立てやすくなります。
NAS側のコストも正直に見ておく必要があります。
UGREEN NAS DH2300を例に、5年間の総コストを試算します。
{{UGPRODUCT}}
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| NAS本体(DH 2300) | 約29,590円 |
| HDD 2台(4TB NAS用HDD×2) | 約20,000〜25,000円 |
| 電気代(年間) | 約2,000〜4,000円 |
| 5年間の総コスト | 約69595〜74590円 |
NASは初年度に5〜5.5万円の初期投資がかかるため、クラウドの月額料金と比べると一時的な出費が大きく感じます。ただし、2年目以降は電気代のみの運用になるため、NASのほうが安くなります。より具体的に判断したい場合は、NASとクラウドの長期コスト比較も参考になります。容量別の料金モデルや5年間の費用差を並べて見ることで、自分の使い方ならどの時点で元が取りやすいかを判断しやすくなります。
ただし、NASにはクラウドにないコストとリスクも存在します。HDDは消耗品のため、数年後に交換が必要になる可能性があります。また、NASのセットアップや運用は自分で行う必要があり、クラウドのように「契約したらすぐ使える」手軽さはありません。故障時の対応やバックアップ体制の設計も自己責任です。
こうしたコストと手間を受け入れた上で、「大容量を長期間、月額ゼロで使い続けたい」「写真・動画をオリジナル画質のまま保存したい」「家族の共有範囲を細かく制御したい」という条件が重なるなら、NASの費用対効果はクラウドよりも高くなります。
UGREEN NASが家族共有に向く5つの理由
前のセクションで触れたLINEやクラウドサービスの制約に対して、UGREEN NASはどこまで解決できるのか。
UGREENlinkで外出先からでもアクセスしやすい
UGREEN NASには「UGREENlink」というリモートアクセス機能が標準搭載されています。UGREENlinkはクラウド中継型の接続方式で、ルーターのポート開放やDDNS設定を一切行わずに、外出先からNASにアクセスできます。
公開リンク共有と招待ユーザー共有を使い分けられる
UGREEN NASでは、写真・動画の共有方法として「公開リンク共有」と「招待ユーザー(アカウント)共有」の2種類が用意されています。相手のITリテラシーや共有の目的によって使い分けられるのが強みです。

公開リンク共有:
特定のフォルダやアルバムに対して共有用のURLを生成し、相手に送る方法です。受け取る側はアカウント登録やアプリのインストールが不要で、ブラウザだけで写真や動画を閲覧できます。スマホに不慣れな祖父母でも、LINEやメールで届いたリンクをタップするだけでアクセスできます。
共有リンクには以下のオプションを設定できます。
- パスワードの設定(知らない人がリンクを開いても中身が見えない)
- 有効期限の設定(1日〜無期限まで選択可能)
- ダウンロード権限のオン/オフ(閲覧のみ許可し、ダウンロードは禁止にできる)
招待ユーザー(アカウント)共有:
NAS上に家族メンバーごとのユーザーアカウントを作成し、それぞれにアクセス権限を割り当てる方法です。アカウントを持つ家族はUGOSアプリにログインして、許可されたフォルダやアルバムに自由にアクセスできます。

この方式の利点は、共有範囲を細かく制御できる点です。「祖父母には孫の写真フォルダだけ見せる」「兄弟にはイベントフォルダを共有するが、プライベートフォルダは非公開にする」といった設定が、ユーザーごとに個別に行えます。実際の設定画面に沿って確認したい場合は、共有写真ライブラリの権限設定手順も参考になります。ユーザーやユーザーグループの選択、閲覧・ダウンロード権限の設定まで順を追って確認できるため、共有範囲を決める際の判断材料として役立ちます。
家族ごとに自動写真・動画バックアップを設定できる
UGREEN NASは、家族全員のスマホから写真と動画を自動でバックアップする機能を備えています。
各家族メンバーが自分のUGOSアプリで「写真の自動バックアップ」をオンにすると、撮影した写真・動画がWi-Fi接続時にNASへ自動転送されます。このとき、各ユーザーのデータは個人専用フォルダに保存されるため、他の家族メンバーからは見えません。
この仕組みにより、以下のような運用が可能になります。
- 夫婦それぞれのiPhoneから撮影データがNASに自動で集まる
- 子どものスマホからもバックアップされるが、親のフォルダとは分離される
- 祖父母がタブレットで撮った写真もNASに自動保存される
家族全員のデータがNAS上に集約されるため、「あの写真、お母さんのスマホに入ってるんだけど送ってもらえる?」というやり取りがなくなります。共有フォルダに写真を移動すれば、家族全員がすぐに閲覧できる状態になります。
バックアップはオリジナル画質で行われるため、クラウドサービスのように再圧縮されることはありません。4K動画やLive Photosもそのままの形式と品質で保存されます。
AIアルバムや検索で思い出を探しやすい
UGREEN NASのUGOS Proには、AI機能を活用した写真の自動分類と検索機能が搭載されています。
顔認識による人物分類: NASにアップロードされた写真から人物の顔を自動で検出し、同一人物ごとにグルーピングします。「孫の写真だけ見たい」という祖父母のニーズに対して、人物名で絞り込むだけで該当する写真を一覧表示できます。
被写体の自動タグ付け: 「食べ物」「風景」「動物」「建物」などのカテゴリで写真を自動分類します。タグ名で検索すれば、手動でアルバムを整理していなくても、ある程度の絞り込みが可能です。
これらの機能はNAS上でローカルに処理されるため、写真データが外部のクラウドサーバーに送信されることはありません。 プライバシーの観点から、家族の写真を外部に出したくないという人にとっては安心材料になります。
4K動画や高画質コンテンツにも対応しやすい
家族共有で最もハードルが高いのが動画、特に4K動画の扱いです。LINEでは送れない、クラウドの共有アルバムでは画質が落ちる、ファイル転送サービスでは容量制限に引っかかる。UGREEN NASであれば、これらの制約を回避できます。
オリジナル画質での保存と再生:
NASに保存された動画は圧縮や変換を受けないため、4K/60fpsで撮影した映像をそのままの品質で保持できます。UGOSアプリからストリーミング再生に対応しているため、ファイルをダウンロードせずに直接視聴できます。
ハードウェアトランスコーディングへの対応:
DXPシリーズに搭載されているIntelプロセッサ(DXP2800のN100、DXP4800 PlusのPentium Gold 8505など)は、ハードウェアトランスコーディングに対応しています。Plex MediaServerやJellyfinをNAS上にインストールすれば、再生するデバイスの処理能力や回線速度に応じて、動画をリアルタイムに変換しながら配信することが可能です。
UGREEN NASで遠方の家族に共有する7ステップ
ここまでの内容で、UGREEN NASが家族共有に向いている理由と、共有方法の選び方を整理しました。実際にUGREEN NASをセットアップして遠方の家族と写真・動画を共有するまでの流れを、7つのステップに分けて順番に説明します。
Step1. UGREENlinkをオンにする
外出先や遠方からNASにアクセスするために、まずリモートアクセス機能「UGREENlink」を有効にします。
手順:
- UGOSの管理画面にログインする(ブラウザまたはスマホアプリ)
- 「コントロールパネル」→「デバイス接続」→「リモートアクセス」を開く
- 「UGREENlinkリモートアクセスサービス」をONにする
これだけでリモートアクセスの準備は完了です。ルーターのポート開放やDDNS設定は必要ありません。UGREENlinkが有効になると、自宅のWi-Fi以外のネットワーク(モバイル回線や外出先のWi-Fiなど)からもNASに接続できるようになります。

Step2. 家族ユーザーを作成する
共有相手となる家族メンバーごとに、NAS上のユーザーアカウントを作成します。公開リンク共有だけで済ませる場合はこのステップを省略できますが、継続的に共有する家族にはアカウントを用意しておくのが推奨です。
手順:
- UGOSの管理画面で「コントロールパネル」→「ユーザー管理」を開く
- 「追加」をタップし、ユーザー名とパスワードを設定する
- 各ユーザーに対して、アクセスを許可するフォルダを指定する
設定のポイント:
- ユーザー名は相手が分かりやすい名前にする(例:「おじいちゃん」「姉家族」など)
- パスワードは相手が入力しやすいシンプルなものを設定し、後から変更してもらう
- 祖父母など閲覧だけが目的の家族には「読み取り専用」の権限を割り当てる。誤操作でファイルを削除してしまうリスクを防げます
家族ごとにアカウントを分けることで、「誰がどのフォルダを見られるか」を個別に制御できます。たとえば、祖父母には孫の写真フォルダだけを公開し、夫婦の個人フォルダにはアクセスさせない、といった設計が可能です。
Step3. スマホの自動バックアップを設定する
NASに共有する写真・動画の「元データ」を集める仕組みとして、家族のスマホからの自動バックアップを設定します。
手順:
- 共有元となるスマホ(自分や配偶者のiPhoneなど)にUGOSアプリをインストールする
- アプリにログインし、「写真バックアップ」の設定を開く
- 「自動バックアップ」をオンにする
- バックアップの対象(写真のみ/写真+動画)と転送タイミング(Wi-Fi接続時のみ)を指定する
自動バックアップが有効になると、新しく撮影した写真・動画がWi-Fi接続時にNASへ自動転送されます。転送されたデータは各ユーザーの個人フォルダに保存されるため、家族間でのプライバシーは自動的に確保されます。
注意点:
- 初回バックアップはカメラロール全体の転送になるため、データ量によっては数時間〜半日かかります。就寝前や外出前に開始するのが実用的です
- バックアップはオリジナル画質で行われるため、iCloudのように再圧縮されることはありません
- iPhoneの「iCloudストレージを最適化」がオンになっている場合、iPhone本体にはサムネイルしかない可能性があります。バックアップ前に「オリジナルをダウンロード」に切り替えてください
Step4. 写真・動画をアルバム整理する
NASにデータが集まったら、共有しやすいようにアルバムを整理します。整理を先にやっておくことで、共有時の手間が大幅に減ります。
整理の方針として、「自分用」と「共有用」のフォルダを明確に分けておくことを推奨します。
フォルダ構成の例:
Photos/
├── 個人/ ← 自動バックアップ先(非公開)
│ ├── パパ/
│ └── ママ/
├── 家族共有/ ← 家族全員がアクセスできるフォルダ
│ ├── 2024_運動会/
│ ├── 2024_夏旅行/
│ └── 孫の成長記録/
└── 公開用/ ← 公開リンクで外部共有するフォルダ
├── 七五三/
└── お正月/
「個人」フォルダは自動バックアップの保存先で、本人以外には非公開。「家族共有」フォルダはアカウントを持つ家族全員がアクセスできる領域。「公開用」フォルダは公開リンクで祖父母や親戚に見せるための領域。この3層構造にしておくと、共有範囲の管理がシンプルになります。
アルバム名は「年_イベント名」の形式で統一しておくと、年数が増えても時系列で並ぶため探しやすくなります。UGOSのAI機能による顔認識や被写体分類も活用すれば、手動での整理作業をある程度省略できます。
Step5. 共有方式を選ぶ
アルバムが整理できたら、相手に応じた共有方式を選択します。共有相手がNASアカウントを持っていない場合や、アプリのインストールが難しい相手(祖父母など)には公開リンク共有が適しています。継続的にアクセスしてもらう家族にはアカウント共有が便利です。それぞれの設定手順を説明します。
公開リンクで共有する場合:
- UGOSアプリで共有したいアルバムまたはフォルダを開く
- 「共有」→「公開リンクを作成」をタップする
- パスワード、有効期限、ダウンロード権限を設定する
- 生成されたリンクをLINE、メール、SMSなどで相手に送る
受け取った相手はリンクをタップするだけで、ブラウザ上で写真・動画を閲覧できます。アプリのインストールもアカウント作成も不要です。

設定の推奨値:
- パスワード:設定する(リンクが第三者に転送されたときの保護として)
- 有効期限:常時見せたい場合は「無期限」、一時的なイベント写真は「7日〜30日」
- ダウンロード権限:祖父母が写真を保存したい場合はオン、閲覧だけならオフ
アカウント共有の場合:
Step2で作成したユーザーアカウントの情報(ユーザー名・パスワード)を相手に伝え、UGOSアプリのインストールとログインを案内します。相手がログインすれば、許可されたフォルダに自由にアクセスできる状態になります。
Step6. 動画の見せ方を決める
写真の共有はUGOSアプリと公開リンクで問題なく対応できますが、動画、特に長尺の4K動画については「どう見せるか」を別途検討する価値があります。
選択肢は大きく2つです。
方法1:UGOSアプリのストリーミング再生
UGOSアプリ内で動画を直接再生する方法です。追加のアプリは不要で、NASに保存された動画をそのままストリーミング再生できます。短い動画や1080p以下の動画であれば、この方法で十分です。
方法2:PlexまたはJellyfinを使う
長尺の4K動画や、HEVC(H.265)で撮影された動画を遠方の家族に見せる場合は、PlexやJellyfinをNASにインストールして使う方法が安定します。
Plexの場合、以下のメリットがあります。
- 再生デバイスの処理能力に応じて、動画を自動で最適な画質に変換して配信する(ハードウェアトランスコーディング)
- 回線速度が遅い環境でも、画質を自動調整してバッファリングなしで再生できる
- スマホ、タブレット、PC、スマートTVなど多様なデバイスに対応したアプリがある
設定のポイント:
- Plexの「リモートアクセス」を有効にし、外部からの接続を許可する
- 「リモート品質」の設定で、自動調整をオンにしておく(回線が不安定な環境でも再生が止まりにくくなる)
- 祖父母のデバイスにPlex / Jellyfinアプリをインストールし、ログインまでを事前にサポートしておく
動画の本数が少なく、視聴者が自宅の光回線を使える環境にいるのであれば、UGOSのストリーミングで十分です。動画が主体の共有や、回線環境にばらつきがある場合はPlex / Jellyfinの導入を検討してください。
Step7. 実際に遠隔から再生テストする
すべての設定が完了したら、家族に案内する前に、必ず自分で遠隔テストを実施してください。 自宅のWi-Fiに接続した状態では正常に動作していても、外部からのアクセスでは異なる挙動を示すことがあります。
テストの手順:
- 自分のスマホのWi-Fiをオフにし、モバイル回線(4G / 5G)に切り替える
- UGOSアプリからNASに接続し、共有フォルダの写真が正常に表示されるか確認する
- 公開リンクをブラウザで開き、パスワード入力後に写真・動画が閲覧できるか確認する
- 動画を再生し、途中で止まったりバッファリングが長時間続いたりしないかを確認する
- Plex / Jellyfinを使う場合は、モバイル回線でのストリーミング再生も確認する
確認すべきチェック項目:
- 公開リンクのパスワード保護が正常に機能しているか(パスワードなしではアクセスできないか)
- 公開リンクの有効期限が設定どおりに動作しているか(期限切れリンクでアクセスを試みて、ブロックされるか)
- ダウンロード権限をオフにした共有リンクで、相手がダウンロードできない状態になっているか
- 招待ユーザーアカウントでログインした場合、許可したフォルダだけが見え、非公開フォルダにはアクセスできないか
- 写真のサムネイルがスムーズに読み込まれ、オリジナル画質で拡大表示できるか
- 1080p動画のストリーミングが途切れずに再生されるか
テストで問題が見つかった場合は、家族に案内する前に修正してください。特に祖父母など操作に不慣れな家族は、最初のアクセスで問題が起きると「やっぱり難しい」と感じてそのまま使わなくなってしまいます。初回の体験がスムーズであるほど、その後の継続利用につながります。
共有環境が整ったら、バックアップも別で考える
ここまでの7ステップで、NASを使った家族共有の仕組みは完成します。ただし、1点だけ補足しておくべきことがあります。
NASに写真・動画を集約したことは、バックアップが完了したことを意味しません。
NASはデータの「保存先」であり「共有基盤」ですが、NAS単体では万全な保護策にはなりません。RAIDはHDDが故障した際にデータを維持するための冗長化技術であり、バックアップの代わりではありません。
共有環境の構築と同じタイミングで、バックアップ体制も設計しておくことを推奨します。
よくある質問(FAQ)
UGREEN NASなら写真は劣化せず共有できますか?
はい、オリジナル画質のまま共有できます。
UGREEN NASに保存された写真は、共有時に圧縮やリサイズが行われません。公開リンク共有でもアカウント共有でも、NAS上に保存されているオリジナルファイルがそのまま相手に表示されます。
LINEやiCloud共有アルバムのように、サービス側で自動的に画質を落とす仕組みは存在しないため、4032×3024ピクセルで撮影した写真をその解像度のまま家族に見せることができます。ダウンロード権限をオンにしている場合、相手がダウンロードするファイルもオリジナルと同一です。
ただし、閲覧時の表示品質は相手のデバイスや回線速度にも左右されます。低速なモバイル回線で閲覧する場合、UGOSアプリがサムネイルを先に読み込んでからオリジナルを表示する挙動になるため、一瞬低画質に見えることがあります。これはデータの劣化ではなく、表示の順序によるもので、読み込みが完了すればオリジナル画質で表示されます。
公開リンク共有は安全ですか?
パスワードと有効期限を適切に設定すれば、十分に安全な方法です。
公開リンク共有では、リンクを知っている人がアクセスできる仕組みのため、リンクが第三者に渡った場合のリスクはゼロではありません。このリスクを軽減するために、UGREEN NASでは以下のセキュリティオプションが用意されています。
パスワード保護: リンクを開いた際にパスワードの入力を求める設定です。リンクが意図しない相手に転送されても、パスワードを知らなければ中身にアクセスできません。家族にはリンクとパスワードを別々の連絡手段で送る(リンクはLINEで、パスワードは電話で伝える、など)と安全性が高まります。
有効期限: リンクの有効期間を設定できます。イベント写真など一時的な共有であれば、7日〜30日程度の期限を設けておくと、古いリンクからの不正アクセスを防止できます。常時公開したい場合は無期限に設定することも可能ですが、その場合はパスワードの設定を強く推奨します。
ダウンロード権限の制御: 「閲覧のみ」に設定すれば、写真の表示はできてもファイルのダウンロードはブロックされます。家族の写真が不特定の端末に保存されるのを防ぎたい場合に有効です。
加えて、NAS本体のセキュリティとして2要素認証(2FA)を管理者アカウントに設定しておけば、万が一管理者パスワードが漏洩しても、NAS本体への不正ログインを防止できます。
公開IPなしでも遠方から見られますか?
はい、UGREENlinkを使えば公開IPアドレスがなくても遠方からアクセスできます。
UGREENlinkはクラウド中継型のリモートアクセス機能で、NASとスマホの間をUGREENのクラウドサーバーが仲介して接続を確立します。ルーター側の設定は一切不要で、NASがインターネットに接続できていれば、回線の種類やルーターの仕様に関係なく外部からアクセスできます。
設定方法もシンプルで、UGOSの設定画面でUGREENlinkをオンにするだけです。遠方の家族側も、UGOSアプリにログインするか、公開リンクをブラウザで開くだけでNASの中身にアクセスできます。双方にネットワークの専門知識は求められません。
なお、UGREENlinkはクラウドを経由するため、自宅LAN内での直接アクセスと比較すると通信速度がやや低下する場合があります。写真の閲覧や1080p動画のストリーミングには十分な速度が出ますが、4K動画をリモートで視聴する場合は、PlexやJellyfinのトランスコーディング機能を併用するとスムーズです。
4K動画をそのまま家族に見せられますか?
環境次第ですが、適切な設定を行えば4K動画をリモートで視聴してもらうことは可能です。
4K動画のストリーミング再生に必要な条件は、主に以下の3つです。
1. NAS側の処理能力: UGREEN NASync DXP2800などIntel N100搭載モデルであれば、ハードウェアトランスコーディングに対応しているため、4K動画のリアルタイム変換が可能です。
2. 視聴側の回線速度: 4K動画をオリジナル画質でストリーミングするには、視聴側の下り速度で25〜50Mbps程度が目安になります。光回線であればこの条件を満たせますが、モバイル回線や低速Wi-Fiでは厳しい場合があります。
3. 再生デバイスの対応状況: 4K再生に対応したスマホ、タブレット、スマートTVが必要です。古いデバイスでは4Kの再生自体ができないこともあります。
視聴側の回線速度やデバイスが4Kに対応していない場合でも、PlexやJellyfinのトランスコーディング機能を使えば、動画を1080pや720pに自動変換して配信できます。 視聴者側は画質の選択や手動設定をする必要がなく、再生ボタンを押すだけで環境に最適化された画質で視聴できます。
「4K画質そのものを届ける」ことが目的であれば、視聴側の環境が条件を満たしている必要があります。「4Kで撮影した動画を、相手の環境に合わせてストレスなく視聴してもらう」ことが目的であれば、トランスコーディングの活用が現実的な解決策です。
家族全員のスマホを自動バックアップできますか?
はい、UGREEN NASでは複数のスマホから同時に自動バックアップを設定できます。
家族メンバーそれぞれのスマホにUGOSアプリをインストールし、各自のアカウントでログインして「写真の自動バックアップ」をオンにすれば、撮影した写真・動画がWi-Fi接続時にNASへ自動転送されます。
各ユーザーのバックアップデータは個人専用フォルダに保存されるため、他の家族メンバーからは見えません。 夫婦間でも、親子間でも、プライバシーはアカウント単位で自動的に分離されます。
対応端末はiPhone(iOS)とAndroidの両方です。家族内にiPhoneユーザーとAndroidユーザーが混在している場合でも、1台のNASに全員のデータを集約できます。
バックアップ対象は「写真のみ」「写真と動画」から選べます。動画を含めるとデータ量が大幅に増えるため、NASのHDD容量と相談しながら設定してください。2ベイモデルの場合、4TBのHDD×2(RAID 1構成で実容量4TB)であれば、家族4人の写真と動画を数年分保存する容量として十分なケースがほとんどです。
なお、祖父母など遠方の家族のスマホからもバックアップを設定する場合は、UGREENlinkが有効な環境であれば自宅外からでもバックアップが動作します。ただし、モバイル回線経由のバックアップは通信量が大きくなるため、Wi-Fi接続時のみバックアップを実行する設定にしておくことを推奨します。
